ゼチーアジェネリック10mg（エゼチミブ）とは

ゼチーアジェネリックは、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ホモ接合体性シトステロール血症の治療に使用されます。

有効成分のエゼチミブは、コレステロールが体内に吸収されるのを阻害するという、他の高脂血症治療剤（HMG-CoA還元酵素阻害剤、陰イオン交換樹脂、フィブラート系薬剤、植物ステロール）とは異なる作用機序をもつのが特徴です。小腸の細胞に存在するたんぱく質を介して小腸でのコレステロール吸収を抑制し、血中コレステロールを改善します。

エゼチミブは、小腸でのコレステロールの吸収阻害により血中コレステロールを改善しますが、それを補おうと肝臓でのコレステロール合成が高まってしまうことが知られています。そのため、コレステロールの生合成を抑制するHMG-CoA還元酵素阻害剤と併用する使用方法が一般的です。

ホモ接合体性シトステロール血症とは、果物や野菜に含まれる植物ステロールが便に排泄されにくくなり、血液中に植物ステロールが蓄積してしまう疾患です。エゼチミブの服用により植物ステロールの吸収が抑制され、コレステロールが低下することが明らかとなっています。

ゼチーアジェネリックと同様にエゼチミブを含有する薬剤として、国内でもゼチーアやそのジェネリックが医療用医薬品として使用されています。市販薬としての販売は認可されておらず、ドラッグストア等の店頭で同様の薬剤を購入することはできません。

また、ゼチーアは自由診療において脂肪吸収抑制目的に用いられることもあり、国内のクリニックでは肥満治療の一環で処方されることも少なくありません。しかしこの場合は保険適用はされず、全額自費での処方となります。

脂質異常症とは

高コレステロール血症と高トリグリセリド血症を総称して、脂質異常症と呼びます。

脂質異常症は動脈硬化を引きおこし、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な疾患につながる可能性があります。原因としては、遺伝性のものや遺伝子異常のほか、生活習慣の乱れ（過食・運動不足・喫煙）が知られています。

脂質異常症は、どの脂質の検査値が異常値となるかによって、高コレステロール血症または高トリグリセライド血症に分類されます。ゼチーアジェネリックを用いた治療が適用できるのは高コレステロール血症です。高コレステロール血症とは、LDLコレステロールが140mg/dL以上の状態のことをいいます。

ダイエット効果とゼニカルとの比較

ゼチーアジェネリックは脂質異常症の治療だけでなく、ダイエット効果を期待して服用されることがあります。

これは有効成分エゼチミブが食事由来のコレステロールの吸収を抑制する効果があるからです。ゼチーアジェネリックを服用することで、食事に含まれているコレステロールの吸収を約54％カットできるといわれています。

普段通りの食事をしながらでもコレステロールの吸収が抑制され、体内のコレステロールの消費も促進されるので体重減少効果が期待できます。